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2017年12月
議案:第90~117号議案28件/報告:3件/請願:2件/意見書:5件
※他の議案は、公の施設の指定管理者の指定、平成29年度各会計の補正予算などです。
(お願い:この記録は進藤ひろゆき・一般質問の全文です。進藤ひろゆきの「想い」を皆様に少しでもリアルにお伝えできればと、文言もできるだけそのまま掲載していますが、長岡京市議会の公式記録ではありません。どうぞ予めご了承ください。)
それでは通告に従いまして、会派輝から引き続き、私からは「長岡京市庁舎等再整備について」、2点の質問をいたします。
今年4月に策定された「長岡京市庁舎等再整備基本構想」の“はじめに”にありますように、そこから大部分を引用させていただきますが、現在の長岡京市庁舎は、昭和36年に南棟が建設されて以降、当時の高度経済成長における市域の人口増などにともない、市役所の業務および職員数の増加に合わせて、東棟・北棟、分庁舎1・2・3と段階的に拡張されてきました。
しかしながら、最初の南棟の整備から56年が経過し、建物の老朽化に加えて、耐震性能の不足、執務スペースなどの狭あい化、庁舎の分散化などの課題が顕在化し、庁舎の安全性、市民の利便性・快適性、行政執務環境、今日求められている行政機能への対応など、庁舎として果たすべき機能や役割を、様々な点で十分に満足できない状況となっていることは、皆さまもご認識の通りです。
このため、ここ数年にわたり、庁舎の耐震化検討などの調査を実施してこられた結果、上記の課題に対応するためには、庁舎全面建替えによる再整備が必要との結論が出されました。
一方、現庁舎が立地する長岡京市の中心市街地については、その活性化が都市政策上の大きな課題となっていますが、開田保育所が神足小学校との複合化施設として移転したことから、開田保育所跡地が、中心市街地活性化へ向けた貴重な用地としてだけでなく、現庁舎敷地だけでは実現できない、庁舎の機能強化へ向けて活用していくことが可能な状況が生まれました。
そして、これらの背景のもと、これまでに様々な検討を重ねられた結果、庁舎体制の基本的な考え方や新庁舎の整備方針についてまとめられた、冒頭にも申し上げました「長岡京市庁舎等再整備基本構想」が、パブリックコメントを経て、今年の4月に策定されました。
その基本構想は、詳細については省略しますが、
1.庁舎等整備の必要性、
2.新庁舎等基本構想(案)の策定、
3.事業手法の検討、
4.今後の進め方
の大きく4項目について、32ページにまとめられたものとなっています。
その後、この「長岡京市庁舎等再整備基本構想」において示された方針および方向性をもとに、市民参加による検討を進めるため、市民、自治会、学識経験者などから広く意見を聴取することを目的として、“長岡京市新庁舎検討委員会”が設置されました。
そして、今年の7月18日に開催された第1回目の委員会では、12月に「長岡京市庁舎等再整備基本計画」素案の作成、来年1月にパブリックコメント、来年3月に議会への報告というスケジュールなどが示されました。
また、9月21日に開催された第2回目の委員会では、長岡京市庁舎等再整備計画の構成、新庁舎における付加機能の整備方針、窓口機能および付加機能の概略配置計画、耐震性能の目標と構造形式などの検討が行われています。
そして、11月14日の第3回目の委員会において、いよいよ「長岡京市庁舎等再整備基本計画(骨子案)」が示されました。
その基本計画(骨子案)は、
1.基本計画について、
2.新庁舎の導入機能、
3.新庁舎の規模、
4.新庁舎の配置計画、
5.構造計画、
6.事業計画、
7.中心市街地施設の整備方針、
8.基本設計に向けて、
の大きく8項目について検討されたものです。
その中で、基本構想から踏襲する条件としては、仮庁舎の建設はしないこと、アゼリア通り沿いに低層の1期庁舎、現本庁舎南・東棟部に高層の2期庁舎の2段階整備とすること、両庁舎に接する形状で北側敷地南東部に市民広場を配置すること、基本計画での新たな条件付与として、保健センター的機能を追加すること、相談・窓口機能と産業文化会館的機能および保健センター的機能は低層部に配置すること、議会は1期庁舎最上階に1層で配置すること、庁舎はアゼリア通りと平行に配置することが示されました。
加えて、平成29~31年度を新庁舎整備着手前期間、平成31年度に公用車車庫等の解体、平成32~34年度で1期庁舎と市民広場の整備、平成34年度より1期庁舎供用開始、平成34~35年度に現庁舎南・東棟、分庁舎3の解体、平成36~37年度で2期庁舎の整備、平成37年度より2期庁舎供用開始、平成38年度以降に現庁舎北棟の解体と北側敷地駐車場の整備を行っていく段階整備計画も示されました。
庁舎の構造形式としては、建物の堅さと強さで地震の揺れに耐える耐震構造、ダンパーなどの制振部材で地震の揺れを吸収する制振構造、ゴム・ダンパーなどの免震層で地震の揺れに追従しない免震構造の中から、庁舎に求められる最上位の耐震安全性を目標とすること、大災害発生時には発生時から災害応急対策活動の司令塔として機能する必要があることから、建物や設備機器が保全され、速やかに施設を稼働することができる免震構造とすることも示されました。
なお、この免震構造は、近年庁舎を整備した長岡京市の人口規模に近い都市で多く採用されているものです。
そして、新庁舎の設計者選定方式についてでは、設計競技方式(設計コンペ)、技術提案方式(プロポーザル)、競争入札方式の3つが選択可能ですが、現地建替えにともなう段階整備となることや、都市計画の規制緩和など難易度の高い計画・設計業務となるため、十分な技術力と資質を有する設計者を選定する必要があることから、技術提案方式(プロポーザル)を基本とすることも示されています。
このように「長岡京市庁舎等再整備基本計画(骨子案)」に示されている8つの項目の個々の内容については、今紹介したものだけでなく、それぞれしっかりと検討されてまとめられており、おおいに評価できるものと考えます。
しかしながら、駐車場の候補地と、建物配置および階層の2点がそれぞれ未確定となっており、今後の検討課題として残されている状況です。
駐車場については、基本構想で示された必要台数と比較すると、最低44台以上が不足しており、分庁舎1・2敷地への立体駐車場の整備は現在の条件下ではできないことから、その他の駐車場確保策として3案をあげられていますが、案の段階です。
建物配置および階層についても、基本構想B案をもとにして、1期4層・2期8層とする配置案(1)、1期5層・2期8層とする配置案(2)の2案があげられていますが、これも案の段階です。
この2点の未確定の課題については、早い段階で確定させる必要があると考えます。
そして、“8.基本設計にむけて”で、基本設計、その後の実施設計を進めていくにあたって、4点の課題をあげられていますが、しっかりとした検討をお願いするものです。
また、議会としては、長岡京市議会議員政策研究会庁舎等再整備研究分科会において、今年の8月18日に調査研究報告書をまとめ、9月1日には長岡京市庁舎等再整備に向けた提言をまとめて、正副議長と分科会正副会長から市長に手渡しさせていただいたところです。
議会として提言させていただいたこれらの内容についても、新庁舎の整備において、ぜひとも実現へ向けた検討をお願いしたいと思います。
それでは、ここで2点の質問をさせていただきます。
【1】未確定である駐車場の候補地と、建物配置および階層ついては、いつ確定できる見通しでしょうか、お答えください。
【2】新庁舎の設計者選定方式については、技術提案方式(プロポーザル)を基本とした検討経過について、質問でも選定した理由について紹介しましたが、より詳しくお答えください。
以上で1回目の質問を終わらせていただきます。
理事者の皆様におかれましては、明確かつ簡潔なご答弁をお願いいたします。