議会報告
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2015年6月
議案:第48~55号議案8件/報告:12件/議会規則:1件/意見書案:6件/陳情:1件
※他の議案は長岡第六・第八・第十小学校耐震化等工事請負契約についてなどです。
(お願い:この記録は進藤ひろゆき・一般質問の全文です。進藤ひろゆきの「想い」を皆様に少しでもリアルにお伝えできればと、文言もできるだけそのまま掲載していますが、長岡京市議会の公式記録ではありません。どうぞ予めご了承ください。)
通告に従いまして「公会計制度改革について」、2点の質問をいたします。
会派民主フォーラムでは、これまでに会派の議員から長岡京市の公会計については、財務書類の作成手法として、現在採用している資産台帳を段階的に整備する総務省方式改訂モデルから、すべての資産を公正な価値で評価する基準モデルへ転換するように求めてまいりました。
私からは、平成23年3月議会において、「基準モデルを採用するには、相当な作業量や経費、専門性が必要となることが推測されるが、経営的な視点に立った行財政運営を行っていくためには、総務省方式改訂モデルから転換し、基準モデルに基づく固定資産台帳や公会計の整備が必要不可欠なものであると考えることから、基準モデルへ転換することについて、経営的な視点に立った上で見解を聞かせてほしい」という一般質問をさせていただきました。
その質問に対して、少し長くなりますが引用しますと、「基準モデルへの転換については、経営的な視点に立つ上で、資産状況の把握は重要なことと認識し、資産や負債など、ストック情報の実態をより明らかにしていく方向は必要なことと考えて」いながらも、「法の要請でない現状においては、当該制度の取り組み自体」、他の自治体においては「ちゅうちょされている実態が伺える」ことと、「基準モデルの実施においては、初めの貸借対照表の作成の作業量、現公会計方式と二重管理が必要となり、現在の人員や経費の中での対応は難しく」、また、「住民へのサービス給付へ直結するものではなく、管理部門のコスト増についての懸念を」述べられ、「現段階においては、基準モデルへの転換は想定していない」ため、「今後とも総務省方式改訂モデルでの作成を継続し、段階的に固定資産台帳の整備等を通じて精緻化を図っていきたい」との答弁を、前市長からいただきました。
そして、2年後の平成25年3月議会では、堤じゅん太前議員から、基準モデルによる複式簿記による会計について、再度市長の所見を問う一般質問では、「複式簿記による会計については、正確な資産状況が把握できるようになる会計方式であると捉えており、現行の公会計では、資産・債務に係る情報が不足しているものと認識」しているものの、「現時点においては、資産や負債などストック情報の実態を客観的に、より明らかにしていく方向として、法の要請ではないが、官庁会計と決算統計をベースにした総務省が推奨している財務諸表の作成整備を進めながら、現金主義である現公会計を補完していきたいと思っており、今後も国等の動向を見定めながら取り組んで」いくとの答弁をいただきました。
前述の平成23年3月議会の私からの一般質問での再質問において、「基準モデルと総務省方式改訂モデルのどちらを選んでもよいというような状況」が根本の課題であり、「国がしっかりとリーダーシップを持った中で公会計制度改革を進めていく必要がある」ということを言わせていただきましたが、その後国においては、人口減少・少子高齢化が進展している中、財政のマネジメント強化のため、地方公会計を予算編成等に積極的に活用し、地方公共団体の限られた財源を「賢く使う」取り組みを行うことは極めて重要であるとの考えから、今後の地方公会計の整備促進について、昨年5月23日付総務大臣通知(総財務第102号)「今後の地方公会計の整備促進について」のとおり、昨年4月30日に固定資産台帳の整備と複式簿記の導入を前提とした財務書類の作成に関する統一的な基準が示されました。
そして、「今後の新地方公会計の推進に関する実務研究会」を設置されて議論を進められ、本年1月23日付の総務省自治財政局長からの通知(総財務第15号)にあります「統一的な基準による地方公会計マニュアル」を取りまとめ、同日付けで総務大臣から「そのマニュアルも参考にして、統一的な基準による財務書類等を、原則として平成27年度から平成29年度までの3年間で、全ての地方公共団体において作成し、予算編成等に積極的に活用」することと、「特に、公共施設等の老朽化対策にも活用可能である固定資産台帳が未整備である地方公共団体においては、早期に同台帳を整備することが望まれる」との通知(総財務第14号)が出されました。
この「統一的な基準による地方公会計マニュアル」は、
○「財務書類作成にあたっての基礎知識」から始まり、
○統一的な基準による貸借対照表、行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書の作成手順等の実務的な取扱いを示した「財務書類作成要領」、
○統一的な基準による資産の評価方法や固定資産台帳の整備手順等の実務的な取扱いを示した「資産評価及び固定資産台帳整備の手引き」、
○連結財務書類の対象範囲や連結処理に係る手順等の実務的な取扱い等を示した「連結財務書類作成の手引き」、
○財務書類等のわかりやすい情報開示だけでなく、事業別・施設別のセグメント分析等による予算編成等への活用方法等を示した「財務書類等活用の手引き」、
○最後に「Q&A集」
から構成されています。
しかしながら、この統一的な基準による財務書類等を作成するためには、ノウハウを修得した職員の育成や、ICTを活用したシステムの整備が不可欠であることから、平成27年度には、自治大学校、市町村アカデミー、全国市町村国際文化研修所等、関係機関における研修の充実・強化による人材育成支援と、システム整備の経費負担を軽減するとともに相当部分が自動仕訳できるような標準的なソフトウェアの無償提供が行われる予定です。
加えて、固定資産台帳の整備のための資産評価やデータ登録等に要する経費については、平成26年度から平成29年度までの間、特別交付税措置が講じられます。
このように、地方公共団体の限られた財源を「賢く使う」ために、国の主導により地方公会計制度改革が進められようとしている今、2点の質問をいたします。
【1】公会計制度改革に対する長岡京市のこれまでの取り組みとこれからの取り組みについて、市長はどのように考えておられるか、所見をお聞かせください。
【2】本年1月23日付の総務大臣通知(総財務第14号)に対する、長岡京市のこれからの具体的な取り組み計画についてお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わらせていただきます。
理事者の皆様におかれましては、明確かつ簡潔なご答弁をお願いいたします。