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2013年6月
議案:第40~48号議案9件/報告:11件/諮問:2件/議会条例:1件/意見書:3件/決議:1件/請願:2件/陳情:3件
※他の議案は、公益財団法人等の経営状況を説明する報告と平成25年度の一般会計補正予算などです。
(お願い:この記録は進藤ひろゆき・一般質問の全文です。進藤ひろゆきの「想い」を皆様に少しでもリアルにお伝えできればと、文言もできるだけそのまま掲載していますが、長岡京市議会の公式記録ではありません。どうぞ予めご了承ください。)
それでは、通告に従いまして、
1.行財政改革について、4点
2.環境政策について、2点
3.防犯灯のLED化について、1点
以上の3項目について、合計7点の質問をいたします。
まず、1項目めの「行財政改革について」質問いたします。
事務事業の外部評価については、平成20年3月議会において私から実施を求める一般質問をさせていただき、平成21年度から予算化され、平成24年度までに合計53事業について行われてきました。ここで、これまで実施されてきた事務事業の外部評価について、振り返ってみたいと思います。
平成21年度と22年度は、市が実施している事業について、その事業が「本当に必要か」、「実施するのは市でよいか」、「国・府・民間(NPOなどを含む)が実施する方が効果的ではないか」などを判断する“事務事業点検(事業仕分け)”として実施されました。その結果、平成21年度に行われた20事業の仕分け結果は、不要6事業、国及び府が実施2事業、民営化1事業、市が実施し民間委託化2事業、市が実施し内容・規模の見直し9事業で、平成22年度への予算反映は、歳出予算額で合計1,225万円の削減となりました。
また、平成22年度は仕分けを行った20事業のうち、2事業については内容に応じて仕分け結果が2つあるものがあったため合計としては22事業となり、その内容は、不要4事業、国及び府が実施1事業、市が実施し現行通り1事業、市が実施し民間委託化3事業、市が実施し内容・規模の見直し13事業で、平成23年度への予算反映は、歳入予算額は合計306万円の増加で、歳出予算額は合計1,319万円の削減でした。そして、平成23年度からは、「見直し」、「現行通り」、「市の事業として不要」のいずれかを判断し、担い手や手法などについて、より効率的な事業のあり方を検討する“市役所事業の市民評価会”として評価方法が変更されて実施されることになりました。その評価結果は、見直しが4事業、現行通りが2事業、市の事業として不要が1事業で、平成24年度予算への反映は、歳出予算額で1,544万円の増加となりました。
歳出が大幅に増加した主な理由は、現行通りと評価された2事業の1つ“舗装復旧・側溝改良事業”で平成24年度の工事箇所が増えたことから、当初予算額が1億2,249万円になり、前年度との予算額比較で1,236万円増加していることと、現行通りとなったもう1つの“八条ケ池管理事業のうち水上橋の維持管理”において、水上橋改修へ向けた調査と設計のために、平成24年度の当初予算額に、285万円が新たに計上されたことがあげられます。
平成24年度では、名称は“市役所事業の市民評価会”のまま変わりませんでしたが、事業の存廃を論議するのではなく、事業の効果について検証し、効率的・効果的な手法について議論することで、より市の実状に合ったやり方となる評価手法に変更されました。その結果、平成24年度に評価を行った6事業についての平成25年度予算への反映は、歳出予算額で157万円の増加となりました。そして、今年度からは2年間の計画で、市の第3期基本計画にあげられた169事業について、外部識者2名と市民公募委員1名の計3名により、簡素で効率的な事業展開を進めることを目的とし、各事業について、市役所自身が行う評価が、外部の目線で考えられているか、目標値や達成指標が適正か、などを中心に議論される“事務事業の外部評価会”として行われることになりました。
その第1回目は、すでに5月31日に全169事業のうち30事業に対して行われ、私も短い時間でしたが傍聴に行かせていただきました。この“事務事業の外部評価会”は、第2回目が6月21日、第3回目が7月24日に行われる予定となっています。私はこれまでに、行財政改革の取り組みとして、市役所が行っている事業に対して、その事業がそもそも必要なものなのか、必要であればより効果的なものにするにはどこが主体となってやるべきなのかを、内部評価はもちろんのこと、外部の目からも判断して議論いただく場が必要であることを訴えてまいりました。
そして、それに応えてこれまで紹介した内容で事務事業の外部評価を実施していただいていることは、担当された職員の皆さまに感謝するとともに評価するところです。そこで、今年度から新たな形としての“事務事業の外部評価会”が行われている今、4点の質問をいたします。
【1】これまでに行われた“事務事業点検(事業仕分け)”と“市役所事業の市民評価会”についての総括をお願いします。
【2】5月31日に行われた“事務事業の外部評価会”での30事業の評価結果を教えてください。
【3】第4回目以降の開催時期について教えてください。
【4】今年度から行われる“事務事業の外部評価会”の評価結果を、どのような形で次年度へ反映していくのか、お考えをお聞かせください。
次に、2項目めの「環境政策について」質問いたします。
5月末に、長岡京市に今年度導入される電気自動車用急速充電器の設置状況などについて、文教厚生常任委員会で行政視察に行かせていただいた神奈川県藤沢市では、急速充電器の設置以外にも、地球温暖化対策事業や地球温暖化対策啓発事業など多くの環境政策の取り組みを進められていました。
本市においても、長岡京市第3次総合計画に掲げる将来都市像「住みつづけたい みどりと歴史のまくち 長岡京」の実現に向け、「環境」、「健康」、「安全」の3つのキーワードを基本とした施策の推進に努めており、その中での「環境」に取り組む姿勢として、平成21年には「“環境の都”長岡京市環境都市宣言」を行うなど、いろいろな取り組みがこれまでになされてきました。そして、おおむね2020年までに取り組むべき環境施策の方向性を定めるものとして、今年の3月に「長岡京市第2期環境基本計画」が、長岡京市生活環境審議会のご尽力により策定されました。
ひとくちに「環境」と言っても、第2期環境基本計画にありますように、「地球環境」、「自然環境」、「地域環境」、「建物環境」と、これらとの交互作用により影響を与え合う「人の活動」全般を「環境」の対象としてとらえていく必要があります。
この「長岡京市第2期環境基本計画」は、計画がめざすべき将来像を「つむぎ織りなす“環境の都”長岡京」と設定し、持続可能なまちづくりの7つの基本理念とそれぞれへの戦略を定め、最終目標をおおむね2030年とする将来都市像の実現のための次の「第3期環境基本計画」につなげていく重要なものとなっています。
そこで、まず環境政策についての質問として、「長岡京市第2期環境基本計画」にかかわって1点質問をいたします。
【5】「長岡京市第2期環境基本計画」では、第5章で、午前中の髙見良一議員からの一般質問に対して小田市長からこの計画の大きなポイントであると答弁されました、“環境の都”ステップ・アップ・チャレンジ~次世代とともに未来を創るSecond Decadeの行動提起~において、市民や事業者、市民団体、行政が協働で取り組むことで、より大きな成果につながることが期待される行動として、「エコタウン・エコライフのシフトアップ!」、「西山の魅力アップ」、「環境づくりの市民力アップ」の3つが提起されています。私も重要なポイントであると考えますが、長岡京市内に多くある各ご団体とどのように協働し、具体的に取り組んでいくのかお聞かせください。
次に、環境政策の2点目の質問として、長岡京市へのスマートタウン誘致について提案いたします。
スマートタウンとは、スマートシティやスマートコミュニティとも呼ばれていますが、各家庭やオフィスビルなどと発電所を双方向で通信できる情報網と送電網でつないで、ある家庭で余剰な電力がある場合に、その電力を不足している家庭に送電するなどして需給バランスを最適に保つスマートグリッド(次世代送電網)や、電気自動車の充電システム整備に基づく交通システム、蓄電池や省エネ家電などによる都市システムなどを総合的に組み合わせたまちづくりのことを意味し、現在世界各地で実証実験が始まっているところです。
国内の事例を紹介しますと、先ほど紹介した電気自動車用急速充電器の設置状況の視察に行かせていただいた神奈川県藤沢市では、市内の工場跡地約19ヘクタールに住宅約1,000戸と福祉・健康・教育施設、生活支援施設などを建築し、3,000人を計画人口とする「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」を、平成25年度中での一部区画のまちびらきを計画し、創・蓄・省のエネルギー設備機器をそろえて、SEG(Smart Energy Gateway)でつなぐことで、「エコで、安心・安全なくらし」を公民連携で実現しようとされています。
この他にも、経済産業省が「次世代エネルギー・社会システム実証地域」として選定された4地域で推進されている、神奈川県横浜市の「横浜スマートシティプロジェクト」、愛知県豊田市の「『家庭・コミュニティ型』低炭素都市構築実証プロジェクト」、京都府けいはんな学研都市の「けいはんなエコシティ「次世代エネルギー・社会システム」実証プロジェクト」、福岡県北九州市の「北九州スマートコミュニティ創造事業」が有名ですが、この他にもスマートタウンの構築へ向けた取り組みは、全国的にいろいろな規模で進められている状況です。
京都市においても、これまでに「京都市次世代エネルギー・社会システム研究会」や「スマートシティ京都研究会」を設立し、京都ならではのスマートコミュニティの構築に向けた方向性や具体的な取組について,検討が行われているところです。環境政策として先進的な取り組みを進めていめ長岡京市においても、自治会単位やマンション単位、あるいは新築の開発物件など小規模な世帯数でも、スマートタウンの構築へ向けた取り組みを進めていくことは可能であると考えます。そこで質問いたします。
【6】長岡京市において、公民連携の取り組みとして、スマートタウンの誘致を行うことについての見解をお聞かせください。
最後に、3項目めの「防犯灯のLED化について」質問いたします。
平成21年12月議会の一般質問で私から市内防犯灯のLED化を提案させていただき、平成22年度からLED化の予算が計上されてから、平成22年度では決算額95万円で新設と既存分置換を合わせて60灯、平成23年度では決算額176万円で新設と既存分置換を合わせて91灯、平成24年度は予算額264万円を計上いただき、2月20日現在の数値ですが、新設と既存分置換を合わせて78灯、合計229灯がLED防犯灯となりました。これまで、このように防犯灯のLED化に積極的に取り組んでいただいていることに感謝いたします。
そして、今年度は市内防犯灯のLED化を加速させるために、前年度に比較するとほぼ倍増の510万円の予算を計上いただきましたが、2月20日現在の総数で計算しますと市内の防犯灯総数は5,639灯ですので、LED化率はほぼ25灯に1灯の4.1%という数値となり、このペースでLED化に取り組むとすれば、かなり長期間な取り組みとなってしまいます。
そこで、今回の一般質問では市内の防犯灯LED化に、ESCO事業を活用することを提案いたします。
ESCOとは、Energy Service COmpanyの略称で、一般社団法人ESCO推進協議会のホームページから引用しますと、ESCO事業は省エネルギーに関する包括的なサービスを提供し、顧客の利益と地球環境の保全に貢献するビジネスで、初期投資やメンテナンスなど省エネルギー改修にかかる費用を光熱水費の削減分でまかない、契約期間終了後の光熱水費の削減分はすべて顧客の利益となるものです。
また、ESCO事業では、事業導入による省エネルギー効果すなわち顧客の利益がESCO事業者によって保証され、万が一、省エネルギー効果が発揮できずに、顧客が損失を被るような場合には、この損失をESCO事業者が補てんすることになります。防犯灯のLED化に対して全国で初めてESCO事業を活用したのは、群馬県太田市で平成22年度に実施されました。太田市内にある約18,000灯の20W蛍光灯の防犯灯を、すべて10Wの犯罪防止効果があると言われている青色のLED防犯灯に交換され、ESCO事業実施前にかかっていた電気代5,200万円、修繕費2,400万円の合計7,600万円が、ESCO事業の導入で電気代が3,300万円、ESCO事業者への支払いが10年契約で年間3,700万円の合計7,000万円となり、600万円が市の削減効果として出ているとのことです。
この太田市以外にも、平成23年度に全国2例目として新潟県妙高市が約5,000灯、平成24年度には、秋田県秋田市が約28,500灯、新潟県燕市が約12,000灯、千葉県茂原市が約7,500灯、栃木県内では、矢板市が約2,000灯、那須塩原市が約7,500灯、群馬県前橋市が約23,000灯、大阪府和泉市が約12,000灯の防犯灯を、ESCO事業を活用してLED化への取り組みを進められており、全国的な取り組みとなってきている状況です。
平成24年12月議会において、大谷厚子議員から市内防犯灯のLED化を積極的に展開すべきとして、大阪府が実施したリース方式による幹線道路の照明灯LED化を事例として紹介しながら、長岡京市内の防犯灯LED化にリース方式を導入する提案がされた一般質問では、「リース方式を含め、さまざまな導入方法による先進地の設置事例の効果や変動するコスト等を総合的に検討して」いきたいとの答弁があったところですが、ここで1点質問いたします。
【7】LED化できていない市内防犯灯のLED化に、全国的な展開を見せ始めたESCO事業を導入することについての見解をお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わらせていただきます。
理事者の皆様におかれましては、明確かつ簡潔なご答弁をお願いいたします。